人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

そろそろ旅行のことを考えなくちゃ

まだまだ先と思っていたら、もうすぐ5月!

 4月18日はNHKの語学ラジオテキストの発売日だった。もちろん近所にある書店でも買えるのだが、わざわざ都心にある大型書店に行った。それは3階にある旅行ガイドのコーナーにある棚がコロナ以前に戻っているか気になったからだ。以前はフロアーで一番目立つ中央に2,3列ある棚に海外旅行ガイドがぎっしりと並んでいた。だが、コロナ禍になって、誰も見向きもしなくなったためか、フロアーの一番奥、それも薄暗い片隅に追いやられ、ひっそりと何とか生き残っていた。コロナ前は大勢の人たちがガイド本を手に取っていて、そこはスポットライトが当たる人気の場所だったはず。コロナが少し収まれば、現在のように世の中が元に戻りつつあるのであれば、当然大型書店の棚も元に戻るのだとばかり思っていた。

 ところが、いつまでたっても、海外旅行ガイド本の棚は薄暗い片隅に追いやられたままだった。以前のあの人気はどこに行ったのか、海外に行きたくてたまらない人たちは一体全体どうしてしまったのだろうか。私には不思議で仕方がない。最近では新聞にも海外旅行のツアーの広告が載っている。例えば、「イタリア周遊8日間23万円から30万円」とかで、この値段だけ見れば、まあ以前と変わらない。ところが、ようく見ると、広告の最後に小さな文字で”注意事項”が書いてあって、「このほかに別途、空港施設使用料、サーチャージ、消費税等が必要です」。そして、目の玉が飛び出るようなサーチャージの値段に私などは恐れをなして、広告を見るのをやめてしまうのだ。

 ある日の日経の記事に「海外からの旅行客は順調に増える傾向にあるのに、日本から海外に行く人の動きが鈍い」と書いてあった。某大手旅行会社によると、その原因は旅行費用が高いことで、しり込みしてしまう人が多いからだという。それが事実だとすれば、大型書店の旅行ガイドの棚が元に戻らないのも頷ける。今まで「こんなに安く行けるのなら、海外でも行って見ようか」という発想の人が、こんなに高いお金を払ってまで行く必要があるだろうかと考えるのはもっともなことだ。誰だって、海外に安くお得に行きたいに決まっている。それに現在ほどコスパが求められる時代もないのではないだろうか。

 私だってその一人だが、ただそれほど「安く、お得に」にこだわっていないだけのことだ。誤解しないで欲しい、私は何も高くても構わないと言っているのではなくて、自分で納得できればいいという考え方だ。つまり自分の価値観に従うまでで、海外に行くことがどうしても必要であれば迷わず行く。新聞で「費用が高い」と知ったので、コロナ前に利用していたフィンランド航空のサイトを開いてみた。実を言うと、今年こそは海外旅行に行くと決めたものの、まだまだ先と実感がわかなかった。それなのに気が付けば、もうすぐ5月だ。いつも出発日を10月頃と決めている私は、いくら何でもそろそろ重い腰を上げなければならない。まず最初にするべきことは、旅行のおおよその日程を決めて、航空券を予約することだ。これをやらないことには何も始まらない。

 嫌々ながら、フィンランド航空のサイトを3年ぶりに覗いてみたら、予約の画面が以前とは全く違っていて戸惑った。適当な日にちを設定しないことには航空運賃が表示されないので、出発日を6月下旬にしてみると、すべての月の最低運賃もわかるようになっていた。その金額は22,4万から24,7万円で、もちろん以前の値段から言えば高くなっている。それよりも驚いたのは、最盛期である夏休み期間と2月のような人気がない時期との航空運賃との差がたいして無いことだった。正直に言うと、私が出発日を10月に決めていたのも、その時期がちょうど最低料金で、16万円ほどだったからだった。それと比べると確かに7万円ほど高いが、ロンドンに行くフライトを追加したと思えばいい。初めは空路で行くしかないと思っていたが、国際列車のユーロスターでも行けることが分かったからだ。

 このまま何もしなければ、私は平穏無事に過ごせるだろうことは分かっている。ただ、それでいいのかと問われると、もうひとりの自分が「それではつまらなくない?」と唆してくる。それにしても、3年のブランクは怖くもあり、また怖いもの見たさの楽しみもある。

mikonacolon