人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

「愛するウンドン」に韓国女性の強い意志を見た

今週のお題「もう一度見たいドラマ」

f:id:mikonacolon:20201211140828j:plain

 決して忘れることがない想いが胸を打つ

 韓国ドラマ「愛するウンドン」は題名からするとお決まりの恋愛ドラマのように受け取りがちです。でも、愛するという言葉が本来の情熱的で不変で真摯なものであることを改めて気づかせてくれるドラマなのです。子供の頃出会った思い出が忘れられずに中年になってもなお続く、果たしてそんな愛があるのだろうかと疑いたくもなります。でもこのドラマの主人公のウンホはウンドンを捜し出したくて俳優になりました。成功して有名になったので手記を出版しました、もしかしたら彼女が読んでくれて連絡をくれるかもしれないと。

 思えば、テレビなどで行方不明者の公開捜査をやっているのを見ていましたが、確かに一番有効な手段です。テレビはほとんどの人が日常的に目にする機会が多いので、人探しにはもってこいの媒体です。ウンホはウンドンが行方知れずの母親を捜すためにテレビに出たいと強く望んでいたのを覚えていたのです。ウンホの人生はウンドンなしでは考えられないのです。ウンホの生きる原動力になっているのはウンドンなのです。一般に、人は過去の些細なこと、ましてや子供の頃のことなどすぐ忘れてしまうものですが、ウンホの場合はずうっと心の隅にあって大事な宝物のような存在でした。そんな稀有な宝物のようなウンドンへの愛があるからこそ、このドラマに人は心を揺さぶられるのです。

二人は必ず出会う運命で

 運命に翻弄される二人は大人になってから偶然再会して喜びを分かち合うのです。でも結局は周囲の人間の策略によってまた離れ離れになってしまう。それでもまた巡り合う運命の星の元にあるのか、依頼主と手記のゴーストライターとして出会います。実はウンドンは交通事故によって過去の記憶を失っていたのです。最初はお互いに誰だかわからないのですが、ある日ウンホはその女性が間違いなくウンドンである証拠を見つけてしまうのです。二人でなければ知りえないエピソードを手記に書いていたのに気づいてしまったからです。ウンホは飛び上がらんばかりに嬉しいのに、ウンドンは彼のことがわからないので戸惑うばかりです。しかも彼女は結婚していて、身体が不自由な夫と子供もいると言う現実に打ちのめされてしまうのです。

子供のためより自分の愛を選ぶ韓国女性

 実はウンドンの夫はウンホとの仲に横恋慕し、事故を起こして自身も下半身が不自由になってしまったのです。記憶を失ったウンドンに自分たちは恋愛結婚をした幸せな夫婦なのだと騙していたのですから卑劣な奴です。それでも、自分たちは何年も一緒に暮らした家族なのだから、それなりに愛はあるはずなのだと主張します。「俺たちは今だって十分幸せだろう?何が不満なんだ?」そんな過去の短い思い出のために今の生活を壊すなんて馬鹿げているのだなんて、ことを平気で言うのです。夫の心無い言葉にウンドンは激怒します。他人の人生をぶち壊しておいて、すべては運命なのだから諦めろだなんて、そんな自分中心で傲慢な考え方を許せないのです。

 だから、これから何としても自分の人生を取り戻す、すべてを振出しに戻して自分の人生を生きようと決心するのです。たとえ、愛する子供を失うという代償を払ってでも自分の意志で生きることを選ぼうとします。こういう展開は韓国ドラマだからあり得るのです、これが日本女性なら子供のために諦めます。美しい思い出のまま胸にしまっておく方がいいだなんて、わけのわからない理由を取り繕って。ウンドンの場合は、仲良しの夫と息子(息子はウンホの子供)は二人でうまくやっていくだろう、自分は本当に愛する人との人生を選ぶ権利がある、だからそれぞれが幸せになる選択をしただけなのでしょう。それにしても、後半の展開は韓国女性の強い意志に圧倒されたドラマでした。

mikonacolon