人生は旅

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世界の美しい本屋の思い出

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もう一度見たい「世界の美しい本屋」

  以前、都心の大型書店に立ち寄ったら、偶然出会った本、それが「世界の美しい本屋」でした。人目を惹く美しい装丁で魅力的な本でした。その本を手に取って捲ってみたら、最初のページに登場したのは確か、ポルトガルの本屋でした。つまり、世界の本屋の中で一番美しい本屋ということらしいのですが、イタリアでもフランスでもなく、ポルトガルだとわかって少しがっかりしました。自分の目で見てみたい気持ちはあるのですが、なかなか行きにくい国だからです。言葉の問題もあるからで、たとえ行けたとしても、その本屋があるのは観光地ではありません。由緒ある歴史的建造物が本屋になっていて、光沢のある階段の手すりの周りには沢山の本で溢れている、そんな写真のイメージが今でも頭の中にこびりついて離れないのです。本屋というよりは、建物そのものが博物館なのではと想像すると、きっと天井の装飾も調度品も素晴らしいのだと嬉しくなってきました。この本屋を見に行くためだけに旅行の計画を立てる、それもいいかなあと思いました。どうしても一目会いたければ、そんな情熱があるうちに行ってしまうのもチャンスなのです、運命の出会いなのです。

すぐに売り切れた「世界の美しい本屋」

 しかし、実際は即行動ということにはならずに、「もうちょっと考えてみる」ことにしたのです。つまり、何度もこの本に会いに本屋に通ってからどうするか決めようとしていたのです。ところが、残念なことに、次に行ったらもう跡形もなく消えていたのです。美しくて魅力的な本だから、値段が少々高くても自分のものにしたいのでしょう。たとえ、本の値段が4千円しようとも、美しい本を毎日眺めていられるのですから高い買い物ではありません。その本が日々の癒しになるのなら十分に価値があるのです。

 ちなみに第二位というか、ポルトガルの本屋の次のページを捲ったら、現れたのはアルゼンチンのブエノスアイレスの本屋でした。しかも、なんと昔劇場として使っていた建物がそのまま本屋になっているのです。写真を見たら、まさに本屋というよりは劇場そのもの、それもかなりゴージャスで美しい内装に心を奪われてしまいました。この本屋も想像しただけで行ってみたい衝動に駆られてしまうのですが、アルゼンチンは遠すぎます。気軽に行けるイタリアやフランスなどと比べたらやはり躊躇してしまいます。それにメディアから聞こえてくる情報も治安が悪いとか、物価高で大変だのと言ったマイナスのイメージしかこちらに抱かせないからです。

 それから、アルゼンチンの本屋に続いて登場したのは、たしか、ドイツ、オランダの本屋でした。それはどう見ても「これが本屋なの?」と思ってしまうような建物、まるで教会としか思えないものでした。残念ながら、私の記憶はここまでしかないのですが、一度見ただけで忘れられないのですから、当時はどれだけ感激していたことか!あれから、また出会えるだろうと軽く考えていたのですが、未だに「世界の美しい本屋」に再会できていません。

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