昨日書いた知人の息子さんの記事の続きを書きます。
合格者一覧の中に自分の番号があるのを確認すると、どこにエントリーするのか迷いましたが、大手の監査法人4つを含む5社にきめました。
公認会計士資格の最大のメリットは、他の資格に比べてすぐに就職につながることです。
彼も公認会計士試験を受ける前に簿記の1級を取りましたが、それだけで就職できるわけではありません。
エントリーした監査法人すべてから内定をもらって、すべての内定者説明会に行きました。
これから自分の同期となる人たちが、どんな人たちなのかを見極めるためです。
彼は積極的に自分から声をかけて、コミュニケーションをとり、自分にとって雰囲気の良い人たちがいる監査法人に決めました。
そこが4大監査法人の内の1社で、給料が一番低かったのにもかかわらずです。
さて、公認会計士は激務だと言われますが、彼の生活もまさしくその通りです。
毎日のように夜中にタクシーで帰宅し、朝は何とか起きて8時には出かける生活です。
知人にとっては、仕事なのか、遊びなのか、どちらかわからないのですが、体が続くのか心配です。
息子を問い詰めると、ほぼ仕事で、なかなか仕事が終わらないらしいのです。
机の上にうず高くたまってしまった、タクシーのレシートの山を見つめて、ため息をつきます。
通常、公認会計士はチームで仕事をするらしく、何よりもコミュニケーションが大事なのだそうです。
そんな激務をこなす彼に最近は変化がおこりました。
安倍首相が推奨している「働き方改革」で、パソコンがブロックされて使えなくなり、
決められた時間以降は残業ができなくなったのです。
残業ができなくなったのですから、当然収入も減りますが、帰宅が早くなって体はらくになりました。
公認会計士の給料はそんなに高くはないのですが、ボーナスは100万円くらいで年2回もらえます。
この間、監査法人の80周年記念のお祝いとして、全社員に旅行券の配布がありました。
『この旅行券でご家族やご友人と旅行をお楽しみください』と書かれた封筒の中には30万と思われる旅行券が入っていたそうです。
社員に感謝を込めて支給とのことですが、よほど儲かっているのですね。
社会的にも認められている公認会計士ですが、より高収入のポストへの転職が普通ですので、退職金はありません。
また、病気になったら、退社しなければなりません。
試験に合格したら「会計士の卵」となり、3年たったらやっと「会計士」として仕事ができます。
ひとつのことに我を忘れて熱中してしまう人(知人の息子さんも例外ではない)が多い職業ですが、自分の体のことも少しは考えて活躍してほしいものです。
mikonacolon