人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

本屋の思い出

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目をつけられた私

ネットで「本屋の倒産最高」という記事を読んでふと思い出したことを書きます。昔、三越のあったビルの中にあるジュンク堂書店にいつも行って立ち読みならぬ、座り読みをしていました。一日にだいたい2冊くらい読んでいました。だから、もしかしたら、わたしのせいで潰れたかもしれないのです。近所にある区民図書館と同様な感覚で利用していたので、あまりにしょっちゅう行きすぎてしまって、目をつけられてしまいました。お店の見回りをしている中年の女の人がいて、私が座って本を読んでいると、「読むのをやめてください、いい加減にしてください」とはっきりと言ってくるのです。周りを見渡してみると、みんな座って読んでいるのに声をかけられるのは私だけだったんです。そんなときはその場から離れて別の階でまた読み始めます。ある時などは、周りを気にして読んでいたら、その人が私の方に来るのが見えたので、怒られるのが嫌で急いで逃げました。またある時は、高校生の3人組が、「俺らが読んでいるといつも文句を言うんだよ、あのおばさんは」なんて愚痴をいっていました。そして続けて「だから、あの人が来たらうるさいから早く帰ろう」などと話しているのです。まさに私の「仲間」を見つけました。そんな楽しい?ときもあったのですが、三越のビルにお店が新しくできてから、そんなに経たないうちに残念ながら閉店してしまいました。店長さんの「私の努力が足りなくて、◯◯店を閉店することになってしまって本当に申し訳ありません」という最後のメッセージを読んで胸が痛かったです。それにしても、あの女の人はお元気でやっていらっしゃるのでしょうか、迷惑かけたみたいなので。

10日前に突然の閉店予告

私の住んでいる街に家族でやっている本屋さんがありました。本屋は街にそこだけしかありませんでしたので何の問題もありませんでした、駅前に中規模の本屋ができるまでは。ある日、駅前にあった銀行が閉店し、あとに残された広いフロアーは新しい本屋が入ることになりました。立地もよく駅前なので人がよく入って繁盛しているように見えました、誰の目にも。フロアーが広いので、その後奥のほうにインターネットカフェも併設されたので、学生に人気があったようです。それなのに、突然の張り紙で、10日後に閉店するというのです。どうしても経営上の問題で店が続けられないらしのです。先の家族経営の本屋はこの店のせいで閉店し、商売替えをして飲食店になりました。本屋は人が入ってるだけじゃダメで、本が売れないことには経営が成り立たないのですね。

以前、漫画で読んだ、たしか「本の森のあかり」と言う題名だったと思うのですが、ある書店での書店員の実態がくわしく書かれていていました。書店員と言うのは、本が好きなのはもちろん、本に対する愛情と情熱が並ではない人たちなのです。本を読む時間を作るために、通勤に使う時間が惜しいので、会社に泊まり込んでまでも本を読みたい人までいます。しかも、毎月本を買う金額が半端じゃないのです、給料の7割を使い込む人もいるらしいです。まさに本を読むために生きている人が「書店員」なのです。

 

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