人生は旅

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教会でのクリスマス会

今週のお題「クリスマス」

f:id:mikonacolon:20191221114934j:plainロシア人形のような女の子と知り合いに

あれはまだ20代の若い頃、飲食店で偶然にクリスチャンの女の子と知り合いになりました。最初会った時は絶対ハーフだと思ったのですが、聞いてみると純粋な日本人でした。どう見てもロシア人形の風貌で、佐渡出身ということからご先祖様がロシア人となにか関係があるかもしれないそうです。家族についてはお母さんはとても働き者の反面、お父さんはあまり働かないなんて言ってました。その子はとても綺麗な子なのですが、性格はとてもフレンドリーで気取らないところが好印象だったのです。彼女は毎週教会に通っているので、私も誘われてついて行きました。教会は彼女が住んでいる最寄り駅の隣の駅にあって、通いやすくて便利だそうです。電車の駅から10分ほどのところにある小さな教会にいってみると、彼女の知り合いが4人ぐらい来ていました。彼らは相手を呼ぶときに、名字に兄弟をつけて、お互いに「◯◯兄弟」と呼ぶので、その呼び方が新鮮でした。みんなとても話しやすくて楽しかったことを覚えています。職業もみんなそれぞれ違っていて、水道工事会社に勤めていたり、飲食店や建設会社と様々な仕事をしているようです。その時は「クリスマス会」の催し物について話し合う予定だったようで、彼女が中心になって進めているのです。

クリスマス会で「嵐が丘」をやる

女優志望で脚本も書く彼女はクリスマス会で劇をやろうと提案しました。有名なエミリー・ブロンテ嵐が丘でもちろん彼女が脚本を担当するのです。お芝居が大好きだし、セリフを考えるのも得意みたいでやる気満々なのです。私たちは何も言うことはなくすべて彼女にお任せでした。すると次の集まりではすぐに劇の脚本を作って持ってきました。彼女が主役のキャサリンをやり、私はヒースクリーフの妻役を貰いました。本当に短い劇なのでセリフも少なくて負担にはならないのですが、やはり稽古が必要です。正直いって芝居の稽古は、同じセリフを何度も何度も繰り返さなければならないので退屈でした。でも彼女は水を得た魚のようにキャサリンになりきり、「嵐が丘」はまさに彼女のための催し物でした。

琴の演奏をする

それから彼女は催し物についてある提案をしました。劇だけでは物足りないのでもう一つ何かやりたいというのです。私に琴の演奏をしたらどうかと言うのです。ちょうどその頃琴の演奏に熱中していた私は二つ返事で引き受けました。断るなんていう選択肢など全然なくて喜んでやろうと思いました。私にとっては「嵐が丘」より琴の演奏の方が断然楽しかった記憶があります。当時はヒースクリーフをやった人にちょっと恋心を抱いていました。だから劇の中とはいえ冷たくされるのは嫌だったのです。ヒースクリーフの妻は彼に冷たく当たられる役なのですから。さてクリスマス会当日は、琴をどうやって教会まで運ぶか悩みましたが、意外にもタクシーで大丈夫でした。タクシーの中には入らないと思い込んでいましたが、助手席もつかえば縦に乗せることが可能でした。あの「ヒースクリーフ」の彼も運ぶのを手伝ってくれました。クリスマス会の後のアンケートでは、幸いにも「劇もよかったし、琴の演奏も上手だった」との意見が多くて安心しました。

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