パリでカルチャーショックを受ける!
私の60代の知人は、当時中学生の娘さんとに夏休みにフランスを旅しました。
約1か月に及ぶ貧乏旅行でフランス人の生態を垣間見たそうです。
最初はパリから始まり、ストラスブール、リヨン、ベール、トゥルーズとフランスを周遊し、またパリに戻ってきました。
安いホテルで泊まり、重い水とスーパーで買った野菜を持って列車に乗り、各地を回りました。
記録的な猛暑なのに、泊まった部屋にはクーラーも冷蔵庫もありません。
そこで、朝早くスーパーが開くのを待っていて、オレンジジュースをその場でがぶのみしたこともあったようです。
日本では自動販売機があって、いつでも、どこでも水が買える環境なのですか、パリでは違います。
店は開いていないし、自動販売機もないので、水は貴重品なのです。
だから、旅行者はみんな1リットルのボトルを手にもっていたのです。
物価も驚くほど高く、スーパーでもサラダは売っていますが、バカ高いのでリーフレタスやキュウリに似たもので節約です。
当時のレートは1ユーロが170円でしたから、今よりも厳しいのが想像できます。
ベンチで家族がサンドイッチで昼食!
パリのセーヌ川には、見たこともないような、カッコよくてピッカピッカの騎士像がある橋が架かっていたそうです。
文字を読んでみると、アレクサンドルなんとか、と書いてあって、「パリはなんて美しいんだろう」と感激です。
そんなセーヌのほとりで、家族4人がベンチでサンドイッチを食べていたのです。
あまり見かけない光景なので、やたらと、目を引きます。
せっかく家族でパリに来たのに、「なんで、ベンチで食べてるの?」ですよね。
正式なレストランなら高いけど、普通のレストランのテラス席でならリーズナブルに
楽しめるのでは.............。
ランチに3千円使うのはお金持ち?
親子はずっとパンばかり食べていたので、「パンの顔はもう見たくない」と思うようになりました。
そんなときパリの街角でお寿司さんを見つけたのです。
「ママ、お寿司があるよ!」と娘さんが喜んだ「お寿司」は、中国人が作る「お寿司もどき」でした。
値段ももちろん日本の3倍でお高いのですが、それをランチにビールと一緒に食べる人がいるのです。
それは店主との話でわかるのですが、常連の若い女性です。
「久しぶりねえ、バカンスは楽しかったの?」と店主に聞かれ、
「2週間も休んだから、まだ調子が戻らなくてつらいの。」
と、いかにも具合が悪そうです。
バカンスはリフレッシュのためというのは、理想でしかないのでしょうか。
mikonacolon