人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

フランスにティッシュはないの?

以前行ったイタリアでも、見たことはなかった

 昨日買った、まいにちフランス語10月号の猫沢エミさんの連載、『ジャパリジェンヌ奮闘記』を読んでいて、掲載されていた写真に思わず懐かしさを感じてしまった。そこには、フランスの有名なスーパーであるモノプリブランドのティッシュが載っていたからだ。一口にテイッシュといっても、それは日本にあるようなポケットティシュとは一線を画している代物で、むしろ紙ナプキンと言った方がいい。日本のテイッシュとは比べ物にならないくらい、ざらざらしていて、質が悪く、もし、あれで鼻を噛んでいたら、どうなるのか想像するだけで恐ろしくなる。もっとも、私が知っている外国のテイッシュは、イタリアのそれで、遥か昔に行った記憶しかない。ただ、あの細長く、厚みのある紙の束に、「これしかないの!?」と不満タラタラだった覚えがある。

  なぜ、こんな話をするかと言うと、猫沢さんのエッセイのテーマがフランスのテイッシュペーパー事情についてだからだ。フランス人は鼻をかむときも、テイッシュを使わず、あろうことかハンカチで鼻をかむと言う場面を目撃したことがある。猫沢さんによると、フランスには日本のような箱テイッシュはなく、ましてやポケットティシュはないそうだ。それに、日本人のテイッシュペーパーの消費量は世界一であり、因みに2位は米国だそうだが、果たして、この結果をどう考えたらいいのだろうか。日本人は綺麗好きで、テイッシュは鼻をかむだけのものではなくて、ちょっとしたテーブルの汚れを拭き取るのにも使う。だが、一方では気軽に使いすぎて、今流行りのSDGsに逆行しているのではないかとも思う。

 私の場合は初めて行ったのがイタリアで、一緒に行った友達が外国のスーパーに興味津々だった。それで、現地に到着してすぐに、スーパーにとりあえず必要な物を買いに行った。その際、必要不可欠なテイッシュペーパーを探したが、トイレットペーパーはあるのに、その横に並べてあるべきテイッシュが見つからなかった。仕方がないので、紙ナプキンを折り畳んで、長方形のサイズにしたものが10個入ったパックを買った。まあ、それでカルチャーショックを受けたわけだが、私たち旅行者が鼻を噛む機会などそうあるはずもない。それならそれでいいか、とあまり気にしなかったが、それ以来、必ず日本からポケットティシュを持参するようにしていた。 

 実を言うと、猫沢さんのおかげで、フランスのスーパーでは、いやイタリアでも日本のようなティシュは売っていないことを思い出した。だが、正直言って、遥か昔はともかく、コロナ以前においても、テイッシュで困るようなことは何もなかった。要するに、ホテルにはちゃんと箱ティッシュが準備されていて、快適に過ごせたからだ。それに、ここ何年もパリのスーパーに行ったことはなかったし、予約したホテルの周りに店はあまりなかった。目的はあくまでもルーブルやオルセー、オレンジェリーで、それらの美術館に歩いて行ける距離にあるホテルを予約するので、スーパーのことなど眼中になかった。水やコーラ、オレンジジュースなどを買うには、街角のちょっとした店で十分間に合ったので、スーパーに行く必要はなかった。

 フランス人は同じテイッシュで何回も鼻をかむ習慣があるそうで、それはテイッシュが日本と比べると、割高だと言うのが理由だそうだ。フランスの大手スーパーモノプリのボックステイッシュは日本円に換算すると、一個200円程度で、そもそもポップアップで引き出せる構造にはなっていない!?というから驚くしかない。やはり、あの紙ナプキン仕様さながらで、小さく長方形に折り畳まれているだけなのだ。なんとも、信じられない話だが、ここで、ふとちょっとした疑問が沸き上がった。では、パリのホテㇽのバスルームに置いてある、日本と全く同じ仕様のあの箱テイッシュはいったいどこから買うのだろうか。どうでもいいことだとわかっているが、気になる。

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