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「理想の彼氏」を見たら笑顔に

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理想の結婚のはずなのに

 動画サービスで映画「理想の彼氏」を見ました。普段からあまり恋愛ものを見ないのに、ついつい最後まで見てしまいました。なぜなら、大好きな女優のキャサリン・ゼタ=ジョーンズが主役のサンディを演じていたからです。サンディは40代の2人の子供がいる主婦で、理想の結婚をしていたはずでした。ところがある日突然ダンナが浮気をしているのがわかって、即刻家出します。普通の女ならメソメソしてイジイジと悩むのですが、サンディはドライで行動的で気持ちいいほどです。すぐに仕事を探して働き始めます。専業主婦で外で働いたことがないサンディでしたが、なんと高学歴で大学院を出ていたのです。それで家でいつもスポーツ関連のデータベースを作っていたのです。それを持参したら喜ばれて、信じられないことにトントン拍子に話が進みました。才能があるのに威張ることがない、とても好感の持てる女性をキャサリン・ゼタ=ジョーンズが魅力的に演じています。理想の結婚の夢が破れても、弱音を吐くことなく、前向きに前へと突き進む姿が素晴らしい。

 一方で、日本の理想の結婚はどうなのかと考えたら、以前見たテレビドラマを思い出しました。主人公の女性は当時高収入で世間を騒がせていたIT企業のトップと結婚し、幸せの絶頂にいると思われました。ところがその生活はというと、夫は家でも常にパソコンを見つめて終始仕事モードで落ち着かない様子です。家に居るときぐらいは家族と向き合ってほしいのに、目が離せないらしいのです。彼女はその時初めてIT企業のトップというのは楽ではないのだと現実を知るのです。世間から見たら、華やかに見える世界が灰色の世界に変わっていくのに時間はそうはかかりませんでした。

また「理想の彼氏」を探して

 話をサンディに戻すと、ひとりになった彼女に友達が「理想の彼氏」を紹介してくれるのです。ダンナと別れたばかりでまだ早いと躊躇してみるのですが、断り切れずに出かけていきます。前夫と同様にお金もあり、地位もある「理想の彼氏」は彼女を「寂しがっている女」としか見ようとしません。初めて会ったばかりなのに恋のアバンチュールを求めてくるのです。相手がどんな人間か確かめようともしないなんて、「こんなのなんか変よ」と違和感を抱くのは当然です。

 でも40歳のサンディが24歳のアラムと意気投合し、恋に落ちるだなんて、胸がざわつきました。だって年の離れたカップルの物語はたいてい悲恋で終わることが多いからです。燃え上っていた炎が一瞬で消えて、厳しい現実に突き落とされてしまうのです。でもこの映画は教えてくれます、そんなに早急に結論を出さなくていいのだと言うことを。世間体よりも自分の心の声を聞けばいいのだと言うことを。アラムはサンディの子供のベビーシッターで偶然彼女と知り合ったのですが、純粋すぎるほどいい人です。「本当に大切なのは人とのつながりだってわかったんだ」、これはアラムが一流会社のオファーを蹴って、子守を選んだ理由を聞かれたときの言葉です。

 この映画は、美人で性格もいい40歳の女性と純粋で子供好きの24歳の男性の恋物語の軌跡を描いています。見ているうちに、二人の想いに共感し応援したくなりました。見終わったら、不思議なことに自然と笑顔になっていました。

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