人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

台所用の5連フック

今週のお題「買ってよかった2022」

これを買ったら、手を拭くのが楽ちんに

 正直言って、私は今まで試行錯誤を繰り返してきた。何をそんなにと聞かれたら、台所の手拭きのタオルや布巾を掛けるフックで何か良いものがないかと捜していたのだ。今まで使っていた布巾をかけるためのバーが3つ付いているタイプのものは便利なことは便利なのだが、その重みでダメになることが多かった。最初のうちはいいのだが、使っているうちにだんだんとタオルや布巾自体の重さが負担になって支えきれなくなっていた。壁に付いているねじがだんだんと緩んできて、なんだかこころもとない。

 100円ショップで何かいいものがあればいいのだが、そこまで100円ショップに頼るのは間違っている。それで近所にあるディスカウントショップのオリンピックに行って見た。家庭用品売り場には様々なタイプのフックが売っていて、そこで見つけたのはそれまで使っていたのと同じような3連のバーがついたタイプのものだった。アスペルと言う聞いたことがないメーカーの商品で、5cm四方のプラスチックの接着面だけで支えるタイプ。ねじならいざ知らず、そんな狭い部分で布巾やタオルの重みを支えられるものなのか、半信半疑だった。だが、商品が入っている箱には「狭い接着面でも安心、強力パワー」などという宣伝文句が書いてあった。

 果たしてその歌い文句を、能書きを真に受けていいものかどうか。信用していいものなのか、少しの間迷った。それに値段が消費税込みで1500円近くもした。綺麗な箱に入れられていて、見栄えもいいし、値段が高いのはステンレスでできているせいなのか。結局、箱に書いてあった能書きを信じることにしてその商品を買うことにした。家に帰って早速台所の壁に取り付けてみた。さあ、能書きに偽りなしか否か、お手並み拝見といこうではないか。その通りであることをひたすら願った。

 さすがに接着面は強力で一度付けたら、ビクともしなかった。3つのハンガーを広げて布巾やタオルを掛けてみる。う~ん、なかなかいいではないか、これなら何の問題もない。能書き通りで、最初感じた不安は杞憂に終わったかのように思われた。ところが、タオルで手を拭いてみると、何やら少し壁と接着している部分が動いたような気がした。目の錯覚かと思ったが、よく見てみると5cm四方のプラスチックがグラグラしていた。要するに、何もしなければいいのだが、タオルで手を拭いたりして振動を起こすとダメらしい。変な話だが、この布巾かけというか、タオル掛けはデリケートなタイプで、使う方が気を使わなければならない代物らしい。

 考えてみれば、たかが5cmの狭い部分ですべてを支えるだなんて、しょせん無理なのかもしれない。だが1500円もの大金をはたいて買ったのだから頑張ってもらいたい。その後も何とか使えないものかと様子を見たが、夜中に台所でガタンと音がして見に行ったら、布巾かけがシンクに落ちていたこともあった。何度か落ちたらまた付けるを繰り返したあげくの果てに、処分することにした。高いから優れものだろうと買ってはみたものの、とんだ見掛け倒しだった。自分の見る目のなさが恥ずかしい。

 それで、今度こそは失敗しないようにと、冒頭の写真にあるような台所用5連フックを買った。実はこれ、布巾かけというよりはお玉やフライ返し、おろし金などの小物をかけるのに適している。実際のところ私は今愛用している。普通のフックと違って、一つ一つが自由に動かせて位置を変えられるし、しかもフックに”遊び”があるので使いやすい。これなら、振動があっても本体には何の影響もないので接着面には響かないし、元々接着面が広いのでビクともしない。値段は千円で消費税を加えても、先の3連バーの布巾掛けよりもはるかに安い優れものだ。

 台所で料理をしていると、かなりの割合で手を拭く回数が多くなる。そんなときはどうしても布巾では足りなくて、タオルが必要だ。何度でも安心して手を拭ける、そんな快適さを私に与えてくれるのがこの台所用5連フックなのだ。

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