人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

寝不足でやる気が出ない

今週のお題「やる気が出ない」

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 睡眠不足でも問題ないと思ったら

 若い頃は、ぐっすり寝ることがいかに大切かなんて考えたこともありませんでした。でも、年を取った今では睡眠は人生の質を左右すると言っても過言ではないと思うのです。なぜなら、一日8時間眠ると仮定すると、一生のうちの3分の1は寝ている計算になるからです。それなのに、若い頃の私ときたら、寝るのがもったいないなんて思っていたのです。確かに一日は24時間で誰にでも平等に与えられています。でもやりたいことがあまりにも多いと、時間が足りなくなってしまいます。その場合、すぐに思いつく解決法は睡眠時間を削ることでした。必要とされるというか、8時間眠るのが理想なのですが、自分にとっては5時間でいいと勝手に決めていました。それに自分の周りに居る友達や同僚もまた、睡眠をしっかりとるなんてことを気にしている人はいませんでした。だから、実際は明らかに睡眠不足で、昼間にあくびが出たとしても自分の生活を疑ってみることなどしなかったのです。つまり、睡眠不足を若さというエネルギーで補っていたわけです。

 あの頃、いつも会社の帰りに同僚と飲みに行ったものです。仕事が終わってまっすぐにアパートに帰るのが嫌だったのか、あるいは寂しかったのか、どうしてなのかは思いだせません。たいして社交的でもない私があんなにも彼らと付き合ったのです。彼らは善良で一緒に居て楽しい人たちだったことは確かでした。それに私も若くて好奇心旺盛で、まだ人間関係の難しさを知る由もなかったからです。そんなある日、ほとんど眠らないまま会社の行く羽目になったことがありました。どういう流れでそうなったのか、なぜそんなことになったのかは思いだせないのですが、ついつい終電を逃してしまったのです。さて、これからどこで朝まで過ごそうか、あの時はたしか男性二人と私を含めて女性二人の4人でした。誰一人として自分の家までタクシーで帰ろうだなんてことは考えもしませんでした。

 繁華街の舗道を4人でぶらぶら歩きながら、なんだかんだと言いながら楽しそうでした。どうしていいかわからない状況なのに、みんな本気で困っていなかったのです。そんなとき、男性の同僚のひとりが「友達のマンションがあるけど、そこに行かないか?」と提案をしました。驚いて他の3人が「本当に行ってもいいのか?」と半信半疑で聞くと、今は住人は出張でいないので大丈夫だと言いました。そのマンションはタクシーで10分程度のところにあって、普段は同僚の友達が女性と二人で住んでいました。都心にある2LDKのおしゃれなマンションで、私たちは興味津々で部屋の中を見て回りました。どの部屋も誰がいつ来てもいいように、整理整頓されて、綺麗になっていたのには感心した覚えがあります。

 4人で少しの間たわいもない話をしていたのですが、さすがにあくびが出てきたので寝ることにしました。同僚の女性と私は、ベッドルームを使うことにして二人で横になりました。でも不思議なことに眠くてたまらないのになかなか眠れません。それは私だけでなく彼女も同じで、結局私たちは朝までおしゃべりをして過ごしました。そんなことができたのも、すべては少しくらい眠らなくても平気だという自信があったからでした。朝になり地下鉄が動き始めると、私たちはマンションを出て会社の近くにあるカフェに行きました。誰もが明らかに寝不足なのですが、たいしてそのことを気にもしていませんでした。カフェのモーニングを食べながら、コーヒーでも飲めば眠気も吹き飛ばせるはずと信じていたのです。

 いざ会社に行くと、身体がいつもの仕事モードに切り替わり、何の問題もなくスムーズに進んでいきました。若さなのでしょうか、何の不安もないせいなのか無事に一日を終えることができたのです。ところが、年を取るにつれて、悲しいことに集中力がなくなってくるのを感じるようになりました。やる気はあっても集中力が続かないのです。つまり、やる気があっても、やる気が出なくてもどかしいのです。それで、集中力を高めるにはどうしたらいいのか、いろいろ調べてみたら、睡眠の質の問題が大きく関わっているのだと知りました。よく眠ることは良く生きることなのです。

mikonacolon