人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

手術中に覚醒したら驚愕の事実が

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だんだんとストーリーに引き込まれて

 映画「アウェイク」はストーリーがよくできていて、申し分なく見て面白いと言えます。でもこれが現実だとしたら、これほど恐ろしくて酷いことはないでしょう。最初は術中に覚醒したらどうなるのか興味があって、ちょっとのつもりで見始めたのに、次第に引き込まれていきました。資産家の息子クレイは秘書の女性サムと恋仲であることを母親に言い出せないでいます。それで、でっきり母親はさぞかし恐ろしい女かと思ったのですが当てがはずれました。ドラマのお決まりの母親のように息子の恋人を追い詰めて息の根を止めるような人ではありません。そしてサムはというと、早く母親に認めてもらって結婚したいとなぜか焦っています。22歳のハンサムな御曹司との甘い恋愛だと思いきや、しだいに信じられないような企みが暴かれていきます。そうなると、映画の中に感情移入してしまって、最後はどうなるかとドキドキ、ソワソワしてしまいました。そして結末はあまりにも高い代償を払うことになって、思わず涙して、人間の持つ欲について考えさせられました。

信頼していた外科医に裏切られて

 クレイが信頼して手術を任せた親友の医師ジャックは自信満々でした。若くてハンサムなクレイは心臓移植しなければ生きられないことが唯一の心配事なのです。でも彼にはジャックがいてくれるので不安は感じませんでした。母親が薦める医師を断ってジャックに手術を任せるのですが、何やら不穏な動きが、いったいどうなっているのか?このあたりのシーンで、なぜ術中の覚醒が必要なのか、ようやく視聴者は気づき始めるのです。若い御曹司が自分にとって不都合な真実を知るのに必要な事態なのです。

 今まで自分が信じてきたものは何だったのか、みんなして自分を騙していたことを知ってしまったのです。「どうにかしなければ、何もしなければ自分は殺されてしまう、でもどうすることもできない」と声なき叫び声をあげてもがくのです。術中での覚醒は身体は動かないのですが、意識ははっきりしていて、麻酔なしの痛みがもろに襲ってくるのです。もしも自分が彼だったら、と想像してみてください。悪人を告発する機会も奪われてしまって、無力で無念としかいえません。泣くに泣けない状況をどうやって耐えればいいのか、悲惨な状況です。でも諦めるしかないのです。

クレイの母の決断に涙

 もしあなたの息子の手術が失敗して、恐ろしい企みどおりに亡くなってしまったらどうしますか。でもその手術は心臓移植で、適合する心臓があれば息子は生き還るのだとしたら、どうするでしょう?自分の心臓を息子にあげますか、でもその場合は二度と息子には逢えないのです。それには自分が命を絶たなければならないからです。息子を助けるためにどうすべきか、クレイの母親にはたった一つの選択肢しかありませんでした。彼女が誰にも相談せずに自分ひとりで答えを出した決断には涙しかありません。まだ22歳なのに悪事に巻き込まれて命を落とす羽目になってしまった息子、このまま死んでしまったら悔しすぎます。「あなたは生きて!」彼女の行動は息子への愛に他ならないのです。

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