人生は旅

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豪邸で食べた宅配ピザ

今週のお題「ピザ」

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同僚のお宅訪問に行ってみたら

 ピザで思い出すのは豪邸で食べたピザ、それも職場のかつての同僚の家でごちそうになった時のことです。その家はもともとは広々とした敷地に立っていました。同僚が嫁いだ時には広いお屋敷でしたが、かなりの年数が経っているので思い切ってマンションに建て替えることにしたのです。家ができるまで近くの賃貸マンションに仮住まいしていることは知っていましたが、ようやく完成して落ち着いたのです。ロシアの女帝を思わせるような名前のそのマンションを経営するのかと思ったら、自分たちの住む階を除いてすべて売ってしまったようです。噂は広まっていて、あれこれ言われるのが鬱陶しかったのか、家を見せてくれることになったのです。

 当日訪問すると、まず玄関が広いことに驚きます、普通のマンションとは全然違ってそれ自体一つの小さな部屋のようです。すっきりしていて、壁に収納があって靴はすべて入れられるようになっています。上がらせてもらって、リビングに入ると、まるでマンションのモデルルームのような光景が目に飛び込んできました。テーブルとソファ、グランドピアノ、ダイニングテーブル、日当たりのいいキッチン、それらがすべてワンルームにあります。果たして何畳ぐらいあるのか見当もつきません、まるでホテルのスイートルームのようです。普段狭い部屋で暮らしている私などは、くらくらするような広さだったので面食らってしまいました。

宅配ピザが届けられて

 ふわふわのソファに座ってお茶を飲みながら、「すごいねえ。こんなところに住めるなんて羨ましい」と皆が口々に言います。同僚は余裕のある笑顔を見せて「そんなことないわよ」と謙遜します。そこへ「ピンポン、ピンポン」と言う音が鳴り、どうやら誰か来たようです。玄関に行った同僚が手にしていたのは宅配ピザの箱でした。料理好きなので、もちろん手料理も用意してくれているのですがピザを取ってくれたのです。気を使ったのか、食べきれないくらいのピザを用意してくれて、私たちはお腹いっぱいごちそうになりました。実を言うと、それまであまり宅配ピザというものを食べたことがなかったのです。実際食べてみると、ピザ生地の上にもりもりに乗っている具が美味しかったです。ごはんのおかずのような役目を果たすので、ピザ1枚でお腹いっぱいになるのがわかります。エビやカニなどの海鮮が盛られていれば高いのは当たり前ですね。

生チョコを平気で口に入れて

 ピザをご馳走になったこの同僚は私たちにとってはとても興味深い人でした。子育てが一段落したので職場に復帰したのですが、本人は働く意思はなかっのです。生活の心配はないので、家に居て自分の好きなことをしていたかった。それなのに義母は女も外で働いた方がいいわよと言う。なぜそんなことを言うのか、聞きたかったが聞けなかった。それでも義母に言われるままに働きだしたら、職場でいろいろあったが仕事は楽しかったと言うわけです。

 この同僚は明るい性格なのですが、時々みんなが困惑するようなことをします。たとえば、休憩時間に「どうぞ召し上がれ」と勧められた生チョコ、誰かが異変に気が付いたらしいのです。勘の鋭い同僚のひとりが箱に書かれていた賞味期限を確かめるとなんと1週間も過ぎていました。それとなく知らせると、「これくらい大丈夫よ」と平気でチョコをつまんで口に入れました。それを見ていた一同は驚いて何も言えませんでした。

 おしゃべり好きなこの同僚はよくデパートの物産展に行って来た話をしました。そこで買って来た美味しいものを食べた話を聞かせてもらうのですが、お裾分けに預かったことは一度もありませんでした。正直言って、豪邸にお宅拝見に行った時の歓待ぶりには少し戸惑っていたのです。もしかして、あれはこの時とばかりの埋め合わせだったのかもしれません、そう思うのは少し考えすぎでしょうか。

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