人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

歯のホワイトニング

歯医者を変えたいと思っている私

 実をいうと、近頃とても気になることがある。それは歯がやたら汚れて黄ばんできたことで、なんだそんなことかと言われても仕方のないことなのかもしれない。だが私にとっては重要なことで、はっきり言って毎日の歯磨きで歯の黄ばみと対峙するのが憂鬱だ。何も映画やドラマに出て来る俳優さんのように、白く輝く歯を望んでいるのではない。眩しいほどの白さなど期待しているのではなくて、それなりの調和のある、いい感じのする白さで十分なのだ。自分はもちろん、他人から見ても、パッと見て好感が持てるくらいの白さがちょうどいい。だが、残念なことに今の私の歯ときたら、前歯の左右の糸切り歯がやたら黄色くて、自分でも見苦しいと感じている。

 幸か不幸か、コロナ禍でここ2年程人前で歯を出して思いっきり笑わなくてもいいので、助かっているのが本音だ。なぜ糸切り歯だけがそんなに着色してしまったのか、それはたぶん自分の本当の歯ではなく、差し歯だからなのだろう。どう見ても自分の歯と比べてみると明らかに汚なすぎる。もちろん、現在通っている歯医者の先生にもそのことは伝えた。先生はいつも私に「何か気になることがあったら、遠慮なく何でも言ってください」と言ってくれる。それで、私はそのお言葉に甘えて、歯の黄ばみを何とかしてくれるように頼んだ。だが、先生は「これはまた、ひどく着色しちゃいましたね」と呆れるような顔をするだけで、私が期待するようなアドバイスはしてくれない。

 ホワイトニングという選択肢もあるにはあるのだが、この先生は積極的には勧めない主義らしい。先生によると、ホワイトニングの料金は2万円で、まずはマウスピースを作る。それから薬剤を塗った歯にそれをはめて2週間ほどそのままにする。すると汚れがおちて歯が本来の白さをとり戻すらしい。だが、高いお金と時間をかけて白くしても、残念なことに早い人では3カ月ほどでまた黄色い歯に逆戻りしてしまう。はっきり言ってお金と時間の無駄なのだ。だから、そんなに自分の歯の黄ばみが気にならない人はやる必要がないと考えていた。ただ、歯が白くなることで、やる気と自信を取り戻して人生がパアッと明るくなる人もいることも確かだ。

 私の場合、他の歯はまあ見るに耐えられるレベルだとは思える。だがどう見ても糸切り歯の黄色さは許しがたい。夕食後に歯磨きをするたびにつくづく思う、この汚れた歯をどうにかできないものだろうかと。そんなとき都心に行かなければならない用事ができた。それが携帯電話の機種変更だった。ワイモバイルの店に行こうと歩いていたら、「好評!ホワイトニング 今なら17800円!」の文字が目に飛び込んで来た。大通りにある歯科医院の看板だった。そうだ、今の歯医者さんではやってもらえなくてもここならできるかも!まさに悩んでいる私の背中を押してくれる気がした。できることなら、すぐにでも詳しい説明を聞きたいのはやまやまだが、一瞬、待てよとこれからのことを想像してみた。

 現実問題として、まだ虫歯の治療中で、あと何回か今の歯医者に通う必要があった。毎回15分程度、いや実際はもっと早く済むのだが、時間が経つにつれて当然虫歯は進行する。それで「まだ大丈夫ですから、気にすることはありません」などと言われて安心していると、「思ったよりひどくなっていました」などと淡々と言われて凍り付くことになる。最初は近所の人から「あの先生は腕がいいから」と太鼓判を押されて通うことにした。もちろん満足していたし、信頼もしていた。だが最近はだんだんと不信感が募ってきて、どこか他にいい歯医者はないものだろうかといつも思っている。いずれにせよ、ホワイトニングをするのなら、虫歯治療を終えた後にしようと決めている。マスク生活が長くなって、その状態が当たり前となり、他人に自分の歯を見られる機会は多くはない。でも歯の黄ばみが気になる生活はやっぱり楽しくないから、何とかするべきだ。

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