人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

柔らかくて美味しいトンテキ

今週のお題「最近あったちょっといいこと」

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1か月ぶりに買えたので、嬉しくて

 この間の日曜日にとっても嬉しいことがありました。といっても私限定でのことで、食べ物のお肉に関することです。歩いて30分ほどのところにあるスーパーに、散歩がてらたまに行くことがあります。目的は肉の特売で、それもビッグサイズならぬ、大容量の「メガ盛り」目当てにです。大家族でもないのに、なぜ大盛りの肉を買うのかというと、小分けにして冷凍しておくと便利だからです。よく世間ではたいそうな節約ができるのだと勧めていますが、私の場合は節約ではなく面倒を避けられるからなのです。つまり、毎日の献立にもう悩みたくないから、以前のようにスーパーの中を1周してもなかなか決められず立ち尽くしてしまう、そんな事態に陥るのが嫌だからこその防衛策です。

 私がいつも買うのは味付け肉で、ガーリック味とか、玉ねぎが入って甘い味のプルコギとか、トンテキとかといったタイプの肉です。それを冷凍して置いて、冷蔵室で戻しておけば、すぐにフライパンで焼いて食べることができます。特にトンテキは肉が信じられないほど柔らかくて、豚バラ肉なので脂が多いのですが、私はその赤みの部分が好きなのです。トンテキは匂いはウスターソース、でも色はタンドリーチキンのようですが、味は全く違います。甘くもなく、辛口でもない微妙で、ひとことでは言い表せない味がします。調味料の材料を見てみると、醤油、ニンニク、ガーリック、トマト、玉ねぎ等々10数種類も使われているのですから、複雑な味なのがわかる気がします。

 パックの値段のシールには400gで580円と表示されています。そうなんです、この肉は国産の豚肉ではなくて、メキシコ産の豚肉なのです。だからすごく安いのですが、私は最初は外国の肉を買うのには抵抗がありました。スーパーにブラジル産の鶏肉のもも肉が出始めたときに感じた違和感と似たような感覚を持っていたのです。でもコロナ禍になってから、肉が安く買える都心のスーパーに行けなくなりました。それで直面する事態に対処するために発想の転換をする必要がありました。それまで国産肉しか食べていなかったのですが、近所のスーパーでは牛肉の国産肉も黒豚も普段食べるには高すぎます。初めは嫌々で仕方なく買っていたのに、人間は不思議なもので慣れてくると「これはこれで食べられる、そんなにまずくない」と納得して、不満に思わなくなったのです。都心のスーパーに行けなくなって「これからどうしたらいいの」と途方に暮れていたのに、今では嘘のように何とかなっています。

 さて、不測の事態に何とか対処して生活していたのですが、ある日急にスーパーにトンテキのパックが並ばなくなりました。特売の日にはいつだってあるのが当たり前だったのに消えてしまったので戸惑いました。どうしたのだろう、なぜないのだろうと内心思いながら1カ月ほど過ぎました。それがこの間の日曜日にスーパーに行ったら見つけたのです、トンテキのパックの山を。久々に出会えた嬉しさで、感情の赴くままにカゴに3パックも放りこんでしまいました。家に帰ってトンテキを冷凍庫にしまったら、中は肉でいっぱいになりました。そしたら、安心したのかなんだかとても幸せを感じたのです。肉ごときで幸せだなんて、バカみたいですが、正直言って本当にそう思ってしまいました。冷凍庫は空よりも物でいっぱいの方がもちろんいいのですが、物をため込むのが嫌いな私なのに食料は溜め込みたいのです。本当なら食糧は店に行けばあるので、そうは買いこまなくてもいいはずです。でも店が自分の冷蔵庫の役割を果たしてくれない時もあるので保険をかける意味でもストックが必要なのです。

 

mikonacolon